試験監督マニュアル

先生向け

こんにちは、たちばなです。

今回は、試験監督について、お話します。

定期考査やら模試やら入試やら、と、先生という仕事は何かと試験監督をすることがあります。

マニュアルもなく、なんとなくしている先生もいらっしゃるかも知れませんが、何かあったときに「なんでやってなかったの!」と責められることもあります。教えてもらってないものは知らなくて当然です。悲しい。自分が監督をされるときと自分が監督をするときはまた違った視点になるので、意識していきましょう。

ということで試験監督業務で私が意識していることについて、書いていきますので、ご参考になれば嬉しいです。

なお、学校によっては独自のマニュアルもあると思いますので、必ず学校でも確認してください。

試験前

入室

試験を受け取り、7分くらい前には教室に入りましょう。もうちょっと早くても良いと思いますが、連続で監督ということもありますから、最低でも7分前のつもりで。

試験5分前には配布をし始める学校が多いと思います。(入試は違うと思いますが)

そのためには、少し前から着席や片付けを呼びかけます。机の中や横などに物がないか確認を呼びかけます。

持ち物

赤と黒のボールペン、指サックなどを持って行かれると良いでしょう。場合によっては輪ゴムやクリップなど答案をまとめるものも。

何かあったときに連絡ができるように、スマホやタブレットを持っていけと言われる学校もあれば、監督に専念するために持っていくなと言われる学校もあります。とはいえ、トラブルの元ですから、何か指示がない限りは持って行かない方が良いでしょう。(自分のアラームが鳴ることもありえますし)

ちなみにたちばなはいつも指サックを忘れます…。

配布

5分前になったら一切の会話をやめさせます。号令をする学校もあるでしょう。(私は時間の無駄だと思うので試験ではしません)

静かになったら配布を始めます。

冊子・折り込みにする学校は何も考えずに配布すれば良いですが、冊子にしない学校は配り方を考えましょう。裏返したときに、1枚目2枚目……解答用紙となるように、この順で配ります。解答用紙を一番最後に配ると、問題が透けて見えることもかなり減ります。

開始まで

5分前から配り始めると、よほど生徒数が多いか、枚数が多くなければ、時間が余ると思います。その時は、始まるまでの間に机間巡視をしましょう。

机の上に不要なものが出ていないか(指示がないのに定規が出ているなど)、机の中や横に物がないか、机の上に落書きがないか、手にメモが書かれていないか、などをチェックします。

開始までに見つけられればお手柄です。故意か過失かにもよりますが、仮に故意でも、開始前であれば、生徒もそう重い指導にはならないでしょう。不正は未然に防ぐのが一番です。

試験中

試験開始です。初めに解答用紙(場合によっては問題用紙にも)に記名するよう指示をしましょう。

机間巡視のポイント

記名確認

たちばなは試験が始まって最初の机間巡視は記名の確認です。もちろん、生徒の解答用紙の使い方によっては見えないこともありますが、その場合は追々確認しましょう。

名前を書いていない生徒には、氏名欄を指してそのときに書かせます。

試験中に声をかけることの是非はあるかと思いますが、試験後に書かせると、その生徒だけ試験時間が記名分長いことになり不公平だと思うので、私はそうしています。たかが10秒くらいですが、されど10秒です。何事も公平に。

立ち位置

試験中はなるべく座らないようにしましょう。やはり座っているのと立っているのでは視野が全く違います。テニスの審判が座るような審判台が欲しい…

机間巡視もするのですが、あまり頻繁にすると、生徒の気が散りますから、立ち位置を変えるのにちょっと歩く、くらいで良いと思います。実は机間巡視している間って隙だらけなんですよね。後頭部には目がついていないので…。

なので、あまりウロウロせずに、じっと見張っておくほうが良いです。

立ち位置は後ろがオススメです。目線が読まれないからです。不正をする場合には、監督の目が他を向いているときにするわけですから、どちらを向いているか窺います。後ろに立っていると、監督がどこを向いているかわからないため、不正をしにくくなります。

後ろ多めに四隅をときどき回りましょう。

視点

机間巡視をする際は近くよりも遠くを意識しましょう。

近くの生徒は近くにいるだけでプレッシャーになりますが、遠くの生徒は「今は自分に注目されていない」と感じてしまします。なので、机間巡視中も、視線は遠くを意識しましょう。

事前に注意したい疑わしい行為

カンニング、とまでは言わないにしても、本人も悪気なくやってしまう、疑わしい行為。

できれば事前に伝えておきたいところです。

問題用紙を持ち上げる

問題用紙を持ち上げて読む生徒がいます。下を向いていると首がしんどいので気持ちはわかるのですが、やめましょう。後ろから見えます。

筆記用具や問題用紙を机の中にしまう

机の上で邪魔になるからと言って、机の中に予備の筆記用具や、問題用紙をしまう生徒もいます。机の中に手を突っ込むこと自体が、疑わしい行為になりますので、これもやめましょう。

周囲をキョロキョロしたり、ぼーっと斜め前くらいを見る

純粋に覗き見を疑われます。試験中は自分の机の上と、前の時計や掲示など以外は見ないように指示しましょう。腕に顔を埋めて寝るふりをしつつ、腕の隙間から隣を見ていた生徒もいました。

その他音の出る仕草

疑わしい行為、というほどでもないですが、他の生徒の邪魔になるので、音の出る仕草はなるべくやめさせましょう。貧乏ゆすりや、ペンをカチカチいわせたり、よく落とすペン回しだったり、机を指先(爪)でコツコツ叩いたり……。

試験後

試験が終われば、すぐにペンを置くように指示しましょう。やめの合図があっても書き続けている場合は不正行為になります。

解答用紙の回収

定期考査であれば、生徒回収がほとんどでしょう。この際に気をつけたいのは、一切しゃべらせないことです。

回収後、監督が記名と枚数を確認しますが、何のために確認するか考えたことはありますか?

出していなくて、後から書き直した答案を出しそびれてました、で持ってくるのを防ぐためです。

なので、全ての答案が回収できたことを確認するまでは、横を向いたり、しゃべらせたりしてはいけません。

番外編

生徒観察の場にしよう

名前を覚えよう

新学期やなかなか馴染みのないクラスでは生徒の名前が覚えられません。

試験監督をしながら、生徒の名前を覚えましょう。基本的に頭頂部しか見えませんけど……。

教務部の定期考査担当で本部待機の仕事をしていた時は、全然生徒の名前が覚えられませんでした。

生徒指導上の気付き

試験監督中は生徒を見ることが仕事なので、視点を変えれば色々なことに気付く絶好のチャンスでもあります。例えば、「髪の毛が少し茶色い気がする」「靴下が指定の色じゃない」「ケガが多い」「開始すぐに寝ている」「ネックレスなどの装飾品をつけている」など試験監督中は結構気付きやすいです。何か気になることがあったら、担任や考査担当(教務部)、生徒指導部などに相談しましょう。

会話のネタ探し

試験後に落書きしている生徒もいます。試験中の落書きの是非はともかく、「この子、絵描くの好きなんだ」と気付くこともあります。ぼんやり、髪型変わったなーと思うこともありますし、持っているペンや時計が気になることもあります。

試験後(後日でも)に気付いたことをお話できると良い関係作りに活かせます。普段なかなかじっくり見れないですからね。

こっそり筋トレタイムに

派手にするわけにはいきませんが(当然)、インナーマッスルを鍛える時間としては良いと思います。おすすめはドローイングですね。お腹を引っ込めるトレーニングです。詳しくは調べてみてください。(健康ブログではないので、ここでは説明しません)

つま先立ちもふくらはぎの運動にいいです。

あくまで、本業に意識を逸らさないように、気をつけましょう。

まとめ

今回は試験監督マニュアルということで気をつけたいポイントを説明しました。

不正行為を見つけるため、ではなく、不正行為をいかにさせないか・未然に防ぐか、が最も大事な試験監督のお仕事です。

いろいろ気をつけたいポイントがありますが、全てに「何のためにやっているのか」を考えれば、ポイントが見えてくると思います。

特に初任の方は意識してみてください。

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